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めぐりあひて

二次創作ブログです。原作者様等とは一切関係ありません。

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横顔

風影奪回編後くらい。








どきっとしたなんて、言えない。


サクラはどうも違和感を感じていた。
ずっと会いたいと思っていたナルトが、隣にいる。
いや、すでに砂の国へ行って任務を一緒にこなしてきたところではあるんだけど
なんでだか、木ノ葉に帰ってきて一息ついていたところで、ふとナルトが自分のそばにいることが不思議に感じてならなかった。


「ん?どうしたってばサクラちゃん」


ナルトの横顔をあまりにもぼーっと見すぎていたサクラは、はっと我に返った。


「へ?ん。いや、なんでも」

「そっか?今すっげぇサクラちゃんの視線を感じたってばよ!」

「や、やだなぁ。どんだけ自意識過剰なのよあんた。あたしがあんたに見とれてたとでも?」

「そうだよなぁ…。ンなわけないよなぁ…」


ナルトはがっくりとうなだれた。


強がったけど、
ほんとは見とれていた。
大きくなったナルトの姿に。



約3年間。
それは短いようでいて長かった。
まだたった15年くらいしか生きていない、そのうちの3年間、5分の1にもなる。

あまりにも長いようで、短いようで、
やっぱり長かった。

その3年間に、
体にも変化があったし、
医療忍術も身につけた。
寂しくて泣いた日もあったし、
同期と語り合って笑いあったこともあった。

けれど、サクラには心に空いた穴があった。
それは、最初の頃はサスケがいなくなったことのようにも思えたけれど。
それ以上に、ナルトがいないことへの不思議な感覚だと気づく。


今度こそ一緒にサスケを連れ戻す。足手まといにはならない。
それだけを考えて綱手の辛い修行にも歯をくい縛って耐えてきた。
そうして心の穴に蓋をしてきた。


里に帰ってくる頃、ナルトはどんな姿になってるのかな。
たまにぼーっとしては、そんなことを考えたりもした。

まぁでもきっと、ナルトはナルトで。
あんまり変わらないんだろうなぁ。
結論的にはそう考えていたサクラだったが、それは当たっていた。
バカですっとこどっこいで、
けれど友達思いで、誰かを守るためならば自分のことすら見えなくなったりして…。
そんなところは3年前とまるで変わっていなかった。


でも、それでもどこか大人になったナルトに戸惑う瞬間もあった。
それは、声が少し低くなったとか、身長が伸びたとか
そういうこともあるけど、それだけじゃなくて。




きっと本人は無意識なんだろうけど、
今さっきみたいに、ふと話しかけようとしたとき、
躊躇してしまうことがサクラには何度かあった。

ナルトはたまに、とても切なそうな顔をするようになった。


口を真一文字に結んで、
半分まぶたが下りて、どちらかというと伏し目がちの蒼色の瞳
パッと見はなんとなく穏やかな表情にも見える。
けれどそのままどこを見るのでもなく、
視線は低い位置のまま定まらない。
金髪の髪と、額あての裾だけが木ノ葉の風にのって優しくなびく。


その横顔は、すごく大人びて見えた。
いろんなことがあったから、
そして、ほんとにいろんなことを知って、
積み重なって、それを背負っているからこそ、
垣間見える表情なのだろう。
ただ単に無邪気でいた頃のナルトとは違う。


サクラはまた今日も、話しかけることに躊躇してしまった。
その横顔にどきっとして、息をのんだ。
心が打たれるような瞬間。
知っているナルトのようで、
知らないナルトがそこにいるみたい。
そんな違和感があったから。






「なぁサクラちゃん」

「なぁに?」


並んで歩きながらふいに名前を呼ばれて、
隣に顔を向ければ、
そこにはこちらを向いて笑いかけてくれる表情があった。
その笑顔は、やっぱりサクラのよく知るナルトで、
サクラは心の奥で安堵していた。


「飯でも食いに行かね?」

「いいけどあんたのおごりね」



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